今年度の初めころ、今年の終わりには1ドルは160円になるかもしれないというアナリストのレポートやネット記事が出回っていた。
一方、本日のネットニュースでは、
年末には1ドル130円が見えてきたとの見出しがある。
もちろん、経済情勢は刻一刻と変わり、半年もたてば予測は覆ることもある。
それは理解できる。
しかし、当時は160円まで行くと考えていた人は今どう思っているのだろうか。
上記の記事では、この円安の原因は日米の金利格差によるものが大きいとの分析や、年末には米国金利は4.5%になるとの予測もあったと思う。
今、状況はまさにその通りになっている。
しかし為替相場はご覧の通り140円を割ってきている。
結局は金利相場を読めたとしても、為替がその通りになるとは限らない。
為替相場というものは完璧に読むことなどできないのである。
なぜこんな当たり前のことをわざわざ記事にするかというと、予測が不可能なことをさも予測できるかのように謳い、信者を集めて情報弱者から搾取している人間をよく見かけるようになったからだ。
為替相場を言い当てることは現在の科学ではできない。
地震の予知を行うことは現在の科学ではできない。
現在の科学の限界を知るリテラシーが必要だ。そうでなければ本当に自分の財産を守るこ都はできないだろう。
ネットの情報は改ざんが容易だ。
Twitterやブログの記事は、更新日付を偽ったスクリーンショット画像を作ることなど、HTMLやCSSをほとんど知らない私でも少し調べればやり方がわかってしまうくらいに簡単に改ざんできる。
さも「何年前の何時に起こった地震を事前に言い当てていた。」というようなエビデンス画像を作るなど、簡単に作ることができる。
何を信じればいいのか、何を信じてはいけないのか。
一見信頼度が高そうに見える出版社の記事でさえ、実態は正確な裏付けがないことだってあるし、推測の域を出ないことも多い。
その記事は誰が得をするのかを考えて騙されないように精査しよう。
騙されたとわかったら、深追いせずに早めに撤退しよう。
不安が多い世の中になるとより身を守る技術が必要になってくる。
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