私は最近の資格試験の受験の際にはほとんどお金をかけないことを基本にしています。(あくまで趣味としての受験ですので)
テキストは図書館の本をベースに、問題集は中古品(数年前のもの)を使用しています。
それでもたいていの資格試験は何とかなりますし、過去問を解くと合格レベルには達することができます。
よって、多くの試験では、最新の教材をそろえ、試験に落ちた翌年に最新の講座に申し込みなおす必要はないのではないかと考えています。
基本的には資格試験合格であれば3年前のテキストでも全く問題ないと考えています。
ここでは3年程度前の資料を基に勉強する際のメリットデメリット、デメリットの補い方を中心に記載します。
メリット
なんといってもお金がかからないことでしょう。
3年前のテキストや問題集であれば、定価の2―3割くらいで購入できますし、5年もたてばamazonでは1円で売られていることも珍しくありません。
10冊買って5000円もかからないとなれば、お金がなくたって資格が取得ができます。
勉強期間は1年程度が基本とすれば月400円です(受験料を考えても月1000円~2000円くらいでしょう)
うまく活用すれば大きなメリットです。
デメリット
改正が多い分野の試験の場合は3年前といえども使えないことがあります。
(短期間で根底の原理を覆すほど大きく変わることはないと思いますが)。どれくらい内容が変わっているかを事前に調べる等の労力が必要になることはデメリットでしょう。
補い方
ではそれをどうやって補っていくかですが、たいていの士業資格は監督官庁や協会が、その根拠となる基準や法律の改正点をまとめています。
会計の分野ではASBJが改正基準を改正年度ごとに公表しているため、テキスト発売後の改正点をダウンロードしてみればいいのです。
税法の分野では国税庁が税制改正大綱やあらましを出しています。テキスト発売後のものを見ればよいです。
その他、社労士であれば厚生労働省が、宅建士であれば国土交通省が、それぞれ改正点を公表しています。
これらの資料を、購入したテキストの発売日と照らし合わせてダウンロードし、テキスト発売後に改正された部分を後付けで埋めていけばよいのです。
私はこの方法で困ったことはありません。
そして各官庁等は非常にわかりやすい資料を作ってくれているため、テキストの補完はこれらの資料で十分できます。
効果的な勉強方法
以上を用いて効果的に勉強するためには、まず、
1.古いテキスト・問題集で合格レベルまで勉強をする
まずは改正前のもので普通に勉強して大丈夫です。(民法大改正のような大きな変化がないのであればです。)
なお、さすがに税率が変わっている等の普通に生活していればわかるレベルの知識アップグレードは事前に行っておいた方がよいと思います。
これで3年前基準で合格レベルに達するというのが第1ステップです。
2.改正点の部分をアップデートする
そこまでできたら改正点資料を収集し、知識をアップデートします。
しっかり知識が身についた後ですから、改正部分はここであると後から認識したほうが、記憶への定着がよいと思います。
改正点は試験で狙われる部分ですし、ここが改正されたという情報も認識しておくことは強みになると思います。
実務でも、しっかり知識が身についたうえで改正点をアップデートしていくことは非常に大切です。
3.可能であれば改正点の問題はどのようなものが出るのか、最新の問題集該当部分を書店等で確認する(もちろん買ってもいいです)
可能であれば、その改正点を試験問題にするとどういう形になるのか、目を通しておけるとなおよいです。
もちろん、出題実績がないため、本試験でどのように問われるかは未知数です。
以上いかがでしたでしょうか。
基本的には最新教材を追いかけすぎることはないかなと思っています。
少なくとも各資格の監督官庁は丁寧な改正点資料を出していますし、実際に士業で働いている人はそのような資料も知識のアップデートとして必ず確認しています。
試験問題にする以上は、しっかりしたエビデンスに基づいて作問しますので、公的な資料に基づいて知識をアップデートするという方法は間違っていないと思います。
また、好き好きではありますが予備校生の方も、1回申し込めば落ちる都度来年も新しい講座を・・・というのは必要ないのではないかと思っています。
もちろん、予備校に通えばきめ細かなサポートやスケジュールが提示されるため、その辺りのタスクを委託するという意味では価値のあるものだと思いますが、予備校に通うお金がないからと言って再受験をあきらめるという選択肢をとる必要はないと思います。
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