難関試験における問題の捨て方

勉強・スキルアップ

基本的に難関試験と呼ばれるものの多くの試験は、1年未満の勉強期間で合格できる人が必ずと言っていいほど存在しています。

ということは、合格に必要な学習内容自体は1年で収まるような範囲にあるということです。(必ずしも網羅的な知識などは必要ないということです。)

難関試験のタイプには、

  • 試験時間内にすべての問題を解き終えることができないタイプの試験
  • 解答用紙が空白のため、どこに解答の力点を置いていいかわからないタイプの試験

等様々なものがあります。

本稿では「試験時間内にすべての問題を解き終えることができないタイプの試験」について、Tipsを解説します。

ここで重要なことは、基本はこの手のタイプの試験は、傾斜配点があり、難しい問題の配点は低く、簡単な問題の配点は高いということを徹底して認識することです。

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簡単な問題を探して解く

簡単な問題は配点が高いため、丁寧に、そしてキーワードをちりばめて書き、満点を狙いに行く。

難しい問題は配点そのものが低いので、深く書き込まない。ただし、見出し・タイトルや、キーワード、用語の定義のみ触れておくということで、部分点をもらうことを心掛ける。

というメリハリをつけることが大切です。

特に複数の大門があるような試験では、試験の最初から解かずに、試験開始直後に問題をざっと見渡して、解く問題と解かない問題、力を入れる問題とそうでない問題を仕分けすることも有用だと思います。

私は各問題をざっと見て、時間のスケジュールをたててから問題を解き始めていました。

また、普段の勉強においてもこの視点でインプットをする。というのも、短期間での合格には必須でしょう。

  • 典型論点は基準・条文のベタ張り+テキストの解説内容に触れられるレベルにする。
  • 複雑な論点、珍しい論点は、こういう論点があるという有無の把握と、大まかな処理の方向性のみ認識しておく。

というように、本番で傾斜配点が高くなりそうな論点の学習深度と、そうでない論点の学習深度はきっぱり分けてしまいました。

(この感性を磨くには過去問のやりこみが必要になりますが、まずはテキストの重要度ABCなどを参考にしてもよいと思います。)

簡単な問題で配点が10点あると、人によって点数に大きくばらつきが出ますので、労力をかける価値があります。

難しい問題で配点が2点しかない場合、ちょっとだけ触れて1点もらう人と、ガチガチに記述して2点もらう人とでは、労力が大きく異なるのに、点数が対して変わりません。

(問題を捨てろというのは、全くすべて捨てるわけではなく、2点の配点で1点取るレベルの知識は持った方がいいと思っています。)

このあたりの資格試験という一種の競争への理解ができているかどうか。勉強やその資格への情熱という部分と試験戦略を切り分けているかどうかが、ベテラン受験生となるか、効率的な合格ができる人となるかの大きな分岐点となると考えています。

重要な論点にいかに時間をかけるか

さらに、配点に合わせてその問題をどの程度まで書き込むかという時間制約、点数配分を見抜いた取捨選択の問題があります。

これは実務でも大事な能力で、些末な論点に何時間もかけるのではなく、インパクトが大きい問題に多くの時間をかけるという効率性・生産性をあげるのに必須の観点です。

勉強をした分は実務で使うから無駄にはならないと、受験勉強を極めている人もいると思いますが、実務では重箱の隅をつつくよりも往々にして効率性が重視されるため、受験勉強ではその辺りも重視して勉強を進めていただければと思います。

(研究者になるための勉強でしたら、重箱の隅までつつくような深い知識等がむしろ必要です。ここは自分の目的に合わせて取捨選択していただければと思います。)

試験の合格はいわばスタートライン。試験にトップ合格したところでどんな資格であれ実務を1年やっている先輩には遠く及びません。

まずは早く合格するということに舵を切り、実務で使うだろうから試験にはあまり出ない論点だけれど丁寧に勉強しよう。というのは、私はあまりお勧めしません。(私がそのタイプだったものの、上記の点を実務で深く感じたためです。)

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