不動産鑑定士試験会計学の勉強法(安定して得点を積み重ねる方法)

勉強・スキルアップ

不動産鑑定士試験の会計学では、安定的に得点を積み重ねるテクニックがあると思います。

それは

会計の原理原則を常に記述すること

です。

  • 会計基準がなぜそのような考えのもの作られているか
  • なぜそのような会計処理が原則となっているか
  • 複数の会計処理の中でどうしてそれが選択されるのか

などは、会計の原理原則に照らし合わせるとほぼほぼそれが理由になっています。

税理士試験や公認会計士試験ではこれだけを覚えて点数につながったり、周りを大きく引き離すことはないと思いますが、

不動産鑑定士試験の講座では、この原理原則となる「討議資料概念のフレームワーク」や「企業会計原則」に多くのページがさかれてはいません。

よって、この部分を独学で勉強することにより、周りの受験生よりも一段高い位置に行くことができる可能性があります。

ではどのような知識を身に着けるかですが、

上記の2つの資料は会計がどのようなことを重視しているかを解説しています。

例えば、概念のフレームワークでは、会計情報開示の目的は「投資家の意思決定に有用な情報を開示すること」との記載があります。

概念のフレームワークには、内的整合性といって、会計基準の全体と各個別の会計基準が整合するようにすることがうたわれています。

よって、この投資家の意思決定に有用な情報を開示することという目的はすべての会計基準で共通することになります。

ですので、会計学の論文式試験において、なぜこのような処理となっているのかを問われた場合、「投資家の意思決定に有用な情報を開示すること」との記載があれば高確率で部分点がもらえます。

例えば、「売買目的有価証券と満期保有目的債券の期末評価方法が異なる理由はなぜか」と問われた場合、「売買目的有価証券は市場で事業遂行上の制約なくすぐに売却可能なため、投資家の意思決定に有用な情報はその時点の時価が重要である。満期保有目的債券は満期まで保有することを目的としており、償還前の売却は想定していないため、投資家の意思決定に有用な情報は取得時の簿価(あるいは償却原価)が重要である。」

というように書くことができます。

これは一例ですが、問題集の論証例を見ていただければ、このフレーズがいかに多く使われているかがわかると思います。

そしてこの数多く引用される原則的な考え方が、上記の資料です。

要はこの資料を覚えることは会計学の学習上コスパがいいのです。

全く理解できない問題が出たとしても、お決まりのフレーズで部分点をもらう戦略に役立ちます。

分量も多くないので、それほど時間もかかりません。

是非、原本を見てみてください。

また、企業会計原則における一般原則も重要です。

例えば保守主義の原則では、適当に保守的な会計処理を行うことが規定されていますが、このルールは2択系の問題ではかなり役に立ちます。

リース会計で資産の取得原価を見積購入金額と割引現在価値のどちらで算定するべきかで迷ったとしたら、保守的主義の原則さえ知っていれば各論を暗記する必要はありません。

適当に保守的な方、すなわち資産額を小さく計上できる方を選べばよいのです。

棚卸資産の低価法なども一緒です。

なお、時間に余裕のある方は、簿記を勉強するのも一手です。

工業簿記・原価計算は鑑定士試験では必要ありませんが、商業簿記は役に立ちます。

簿記はスポーツと同じで体で覚えるタイプのものなので、忘れにくいです。(一度自転車に乗れるようになったらなかなか忘れないのと一緒です。)

そして財務会計論の理論は、簿記の処理を日本語で書くというものになります。

よって簿記ができるようになると、基準をそのまま暗記しなくても、ある程度日本語で理論を書けるようになります。

但し簿記の習得にはある程度時間がかかりますので、万人にお勧めは致しません。

時間があり、会計学を得点源にしたい方は是非寄り道してみてください。

急がば回れの言葉どおりの結果となるでしょう。

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