不動産鑑定評価基準、暗記が先か理解が先か

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不動産鑑定士試験の受験勉強を始めるにあたり、まず基準の暗記をすることがマストとされています。

一方で、必ずしも全文丸暗記をする必要はない。理解していれば十分という声も聞かれます。

本稿では暗記をする必要があるのか、暗記をするとして暗記と理解どちらを先に行う方が効率が良いかについて検討します。

暗記は必要

暗記をしなくても理解さえすればいいという考え方もあると思いますが、私は下記の点から暗記はする方がよいと考えます。

  • 短答試験の選択肢では基準を覚えているだけでとれる問題は多数ある
  • 論文試験の回答では基準を引用⇒解釈という流れが定番のため、正確な引用は加点要素
  • 鑑定士受験生は正確な引用をする傾向があるため、できる人とできない人で部分点分の差がつく可能性がある

但し、てにおはの一言一句まで暗記する必要はないと考えています。

暗記すべきは基準の順序と各文章で書いてあること(要約ではなく9割がた文章を再現できるレベル)と考えています。

受験直前期には、1章から各論3章まで、順番はほぼ完ぺきに、内容9割程度で暗唱できるレベルが、上位10%の合格者の水準だと思います。

暗記が先

次に暗記と理解のどちらが先かというと暗記が先と考えます。

鑑定評価基準は、基準内で複雑な構造をもち、各章の中だけでなく、章と章の間の1文が密接にリンクしている部分が多くあります。

例えば、

第1章の

不動産の属する地域は固定的なものではなくて、常に拡大縮小、集中拡散、 発展衰退等の変化の過程にあるものであるから、不動産の利用形態が最適なものであるかどうか、仮に現在最適なものであっても、時の経過に伴ってこれを持続できるかどうか、これらは常に検討されなければならない。したがって、不動産の価格(又は賃料)は、通常、過去と将来とにわたる長期的な考慮の下に形成される。今日の価格(又は賃料)は、昨日の展開であり、明日を反映するものであって常に変化の過程にあるものである。

不動産鑑定評価基準

と第5章の

価格形成要因は、時の経過により変動するものであるから、不動産の価格はその判定の基準となった日においてのみ妥当するものである。したがって、不動産の鑑定評価を行うに当たっては、不動産の価格の判定の基準日を確定する必要があり、この日を価格時点という。また、賃料の価格時点は、賃料の算定の期間の収益性を反映するものとしてその期間の期首となる。
価格時点は、鑑定評価を行った年月日を基準として現在の場合(現在時点)、過去の場合(過去時点)及び将来の場合(将来時点)に分けられる。

不動産鑑定評価基準

の関連はわかりやすい例です。

さらに言えば上記1章の該当箇所は6章の地域分析にも関係があるでしょう。

このように関連している部分は論文式試験の回答で、関連論点として記述することで加点を狙えます。

上記の例でいうと、時点修正についての設問が出た際には、1章の内容は書かなくても正解ですが、1章の記述も併せて記載することで、加点要素となります。

このような関連個所を漏らすことなく拾うためには、しっかりとした暗記が必要です。

さて、上記をご理解いただいたうえでどうして暗記が先かというと、暗記を先に行ったほうが脳が関連要素を見つけやすくなるからです。

暗記ができていない状態で基準の関連を勉強すると、あちこちの基準を参照しながら、一つ一つ手探りで脳はリンクを作ります。

これは、関連個所を探す度に、一回一回本棚まで関連個所を探しに行くようなものです。

一方、暗記ができている状態で基準の関連を勉強すると、その手間がありません。

これは、すべての資料が机の上に出ている状態とも言えます。

思料が手元にあることにより、関連個所をすぐ探せるようになります。

また、脳は自ら関連個所を探す特性がありますので、暗記している部分同士で結びつきがある部分は、気づきとして認識しやすくなります。

勉強を進めていけば、「これとこれはつながっていたのか!」と気づくことが多々あると思いますが、暗記を完了させた後の勉強では、その気づきがたくさん起こるようになります。

これにより鑑定評価基準が立体的に見えてきて、あらゆる角度からの問題に答えられるようになります。

以上から、

鑑定評価基準は関連のある文章が基準内にちりばめられており、それを有機的に結び付けて理解するためには、脳の特性をうまく利用することが有用であること。

そしてそのためには、事前の準備として基準の暗記はしておく必要があること。

のため、暗記を先行して、理解ができなくてもまずは暗記するというのが結論です。

暗記の後に理解は絶対についてきます。

成績は最初停滞してもあとから一気に伸びてきます。

暗記自体は下記リンクで効果的な方法を解説しています。

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