一般に年を取ると記憶力は衰えるといわれています。
多くの人はこの説を信じていると思いますし、年々実感してきてるんだよねという人も多いかと思います。
私個人としてはこの通説は間違っているのではないかと感じていますが、上記を信じている方も多いと思います。
一方で、考える力というものは、年を重ねるにつれて磨かれていくものだといわれています。
この考えにもいろいろと意見はあると思いますが、今日はものを覚えるということについて考えてみたいと思います。
暗記とはどういうものか
暗記とはそもそもどういうものでしょうか。
ものを覚えるとはどういう現象でしょうか。
私は覚えるということがとてもあいまいなものだと思っています。
例えば、小学校の時の思い出を今細かく話せる人はいるでしょうか。
私はたいがい記憶力のいい人間ですが、特別なイベントや深く記憶に残るような出来事でない限り話したり、書いたりすることはできません。
一方で、全く話せない状態の過去の記憶でも、夢に見るという人はいると思います。
そして夢に見た内容は、「あぁ、そういえば昔そんなことがあったな」と感じ、それまでは話すことができないレベルの過去の出来事でも夢を見た直後は話したりもできるのではないでしょうか。
つまり、人は思い出せないだけで、これまでの記憶というものは頭のどこかに残り続けているのではないかと思っています。
受験にどう生かすか
ではそれを受験にどう生かせばいいのでしょうか。
重要なことは、どうやったら覚えられるかではなく、どうやったら忘れないかでもなく、どうやったら思い出せるかを意識することだと思います。
思い出すための記憶のとっかかりを作っておく、というのが重要です。
よく、記憶をたどっていくことで忘れ物がどこにあるかを思い出す人がいます。
これも、記憶のとっかかりを探っていくことで思い出しているのです。
人の名前を忘れたときも、連想ゲームのようにして思い出した記憶はないでしょうか。
簿記の勉強であれば、借方は借りの人偏が左払いだから左側に書くとか、思い出し方を覚えることで思い出していませんか?
元素記号を覚えたり三角関数の公式を覚えるときも、水兵さんや桜のイメージを思い出していると思います。それが記憶のとっかかりです。
色々なものに関連付け、日常生活に場面を置き換える等、自分が覚えやすい身近なものにテキストの内容を置き換えて覚えるということが、論文式試験などの記憶を自分で引っ張ってこなければ書けない試験では特に重要です。
なお、上記とは別に、記憶に強くのこすためには、感情を揺さぶるということも実感として有用ともいます。
「こう思っていたのに実はこうだった!」という衝撃は強く思い違いをしていた際、それを訂正されると一生モノの記憶として残ります。
思い違いが正されると記憶が定着するわけです。
これは問題集を行うことで気付くことができます。
問題集を解くことで、これまでこう思っていたのに違った!という衝撃が記憶への定着を促進させます。
これは特にマークシート型の試験で有用でしょう。
その意味では難問もまとめて解いてから答え合わせをするよりも、一問解いてすぐに答え合わせをした方が、記憶の定着はよくなると思います。
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