受験に限らずですが、成功例はその人の特殊要因が占める割合が大きく、どんな人の成功談を聞いても、結局参考になる部分はほんのわずか、もしくはないことも多々あります。
一方、失敗の要因は皆共通な部分が多かったりもします。
「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」というやつです。
ですので、むしろ受験勉強でやるべきではなかった。失敗した。と考えていることを広く共有したほうが多くの人には参考になるのではと思います。
本稿ではやってはいたけれど時間の後から考えればいらなかったな。という実体験や、同じく他の合格者から聞いた失敗談・不要だった話をいくつか記載します。
初手から完璧な理解を目指しすぎた
資格試験の受験勉強は、同じ範囲を何周もすることになります。
要は一回目から細かい部分を詰めずに、反復、継続することで知識の層を何度も何度も塗り固めていくということが重要となります。
一回目から細かいところまで踏み込んでも理解をするのは難しいですし、初学者が一週目からすべての内容を理解することはよほどの天才でなければ難しいです。
全ての試験範囲を見終えた2週目に初めて理解できることや、予備校のテキスト範囲外の副読本に目を通した後ようやく理解できる項目もあります。
正直なところ、テキストを飛ばし飛ばし理解していくということは割とストレスに感じると思いますし、わからないところが多いというのは不安だとも思います。
しかし、実際に終わってから振り返ると、テキスト5週目にようやく理解できるということも多くありました。
トップレベルで合格する人間でもこのレベルです。
よって最初は完璧を目指さず、とにかく最後まで挫折しない。いつか分かる日が来ると思って何度も同じ範囲の学習を繰り返す。ということに意識を向けるのが重要だと思います。
最初から細かい部分を詰めこみすぎた
〇年以内・・・や、〇%・・・
という細かい数字を最初から覚える必要はない。というのが2つ目です。
理由は一番目と同じで何度も繰り返すことを重視すべきということに尽きるのですが、ほかの試験をいくつも受けているうちからの経験則ですが、割合・年数・数式などは3回・4回と同じ範囲の学習を繰り返しているうちに何度もテキスト上で目にすることになるため、自然と覚えてしまいます。
無理な語呂合わせなどを作って反復するというのは、直前期や上記で覚えられなかった時には有効だと思いますが、受験の序盤からやることではなく、あくまで自然に覚えられなかった時の対策であると思います。
それよりも大局の理解を優先することが大切だと思います。
一回のテキスト周回に時間をかけすぎた
テキストの周回においては、後半ほど短い時間で回すというのが大切と思います。
試験勉強は個々の論点の理解だけで成り立つものではなく、ほかの関連部分とのつながりを見つけることが重要になります。
短いスパンでの通読がそれを助けることになる。と思います。
深い理解を優先しすぎて速度を犠牲にすると、個別論点には強くなっても総合問題で弱くなるということになるのではないかと思います。
学習は皿回し、短時間で周回するということは深い理解をしてゆっくりやるよりも大切な気がします。
わかっている論点・問題の復習
資格試験の勉強ではテキストを何周もする都合上、あるいは模試を何度も解く都合上、確固たる自信がある論点・問題にもある程度の時間を割くことになると思います。
一方、一回かけた論点・問題であれば、2-3か月やらなかったところで実力は大きくは落ちません。
よって、
- テキスト周回では、その論点は理解できている。大体は覚えているというレベルの部分であれば、
- 模試ではこれは答案構成も頭の中でできるし、以前一度書いてそこそこ合格レベルのものが書けているのであれば、
もうその部分は飛ばして先に進んでしまうということがいいと思います。
同じ部分を何度やっても80点が85点になるような成長しかありません。
自信のない論点や理解不十分論点の復習に時間を周り、40点を60点にする成長に書けた方がよいと思いました。
以上いくつかピックアップしましたが、難関試験ほど同じテキストを何度も繰り返し勉強するものです。
私は同じことを復習しすぎたり、最初から詰め込もうとして時間を無駄にしたなあというのが受験上の後悔です。
その後ほかのいろいろな試験も受験し合格しましたが、細かいことは繰り返すうちに覚えてしまいますし、一度かけた論点は二度・三度と繰り返しても劇的に点数は上がりません。
何度も同じ部分を繰り返すものだから今はこのくらいの理解でOKという気持ちで勉強していれば、もっと短時間で効率よく合格できたな。と思います。
序盤で詰まっている方、学習時間のわりに点数が伸び悩んでいる方の参考になりましたら幸いです。
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