金利変化と不動産価格

不動産鑑定

メガバンクの住宅ローン金利が数年ぶりに高水準となったそうです。

長期金利、6年ぶり高水準 住宅ローンに影響(産経新聞) - Yahoo!ニュース
3メガバンクが住宅ローンの固定型10年の基準金利を引き上げ、約6年ぶりの高水準となった。欧米の金融緩和縮小の動きを背景にした長期金利の上昇を反映させた。長期金利の指標である新発10年債の利回りは4日

本稿では、金利水準の変化によって、不動産価格はどのような影響を受けるかを考察します。

そもそも金利が高くなると不動産価格にマイナスの影響があるのはなぜかというと、

・安全資産の利回りが高くなるため、リスク資産である不動産の魅力が薄れる

・同じ返済額で借り入れられる金額が減少する

ということが挙げられます。

1つ目はまた別の機会に譲るとして、本稿では、金利水準と借入可能額の関係を見てみます。

設定

  • 毎年の返済額を5,000万円、30年間の元利均等返済を行います。
  • その際の返済可能額を金利0.1%づつ動かして計算します。
  • 縦軸:返済可能額(借入元本)、横軸:借入金利

このように、同じ返済額でも借り入れられる金額は大きく変わり、期間30年とすると、1%金利が上昇するごとに、借入可能額が約10%低くなります。

なお、これは金利が低ければ低いほど、上昇時のインパクトが高くなります。

(低金利側のほうがグラフの傾きが大きくなっています。)

また、これは元利均等返済を想定しており、この元利均等償還率には年数nが変数として入りますので、投資期間nが短いとその分だけ金利上昇の影響は小さくなります。

同じ0.0%から1.0%への上昇でも、

期間が30年の場合は返済可能額の減少は13.2%、10年の場合は5.2%となります。

よって、金利が高くなるか、標準的投資期間(借入期間)が長くなると、同じキャッシュフローを生み出す物件であっても、借入可能額が小さくなるため、不動産の価格は下がる傾向にあることがわかります。

なお、このグラフには入っていない要素ですが、当然標準的な借入による資金調達割合が高くなればなるほど、金利上昇の価格への影響は大きくなります。

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