中古戸建購入時の建物チェックポイント(外回り編)

不動産実務

中古住宅購入時のチェックポイントとして重要なポイントを解説します。

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1階と2階で壁の位置が異なる。

間取りなどを優先し、1階と2階で壁の位置が異なる場合があります。(1階で壁のないところに2階では壁がある等)

使い勝手はよいかもしれませんが、主要な構造部に無理な力がかかることがあり、建物の耐震性を減少させ、寿命を短期化する可能性があります。

そのほかの類似の特徴を持つ要因として、1階よりも2階の面積のほうが大きい建物、上階が出っ張っている形の建物、窓やドアの面積が広く壁の面積が少ない建物も構造上の耐力が弱くなりがちです。

長期間の投資・居住をするのであれば、これは重要なポイントです。

内装のリフォームはできますが、躯体そのものが壊れてしまえばそこまでです。

基礎コンクリートにひび割れがある。

基礎コンクリートは一戸建ての土台となるものです。

この基礎にひび割れが発生していると、家が傾くなどの不具合が生じていることが疑われます。

0.1㎜程度のひび割れであればそれほど問題はありませんが、0.3㎜を超えるひび割れであれば、「不同沈下」(建物が傾いて沈んでしまう現象)が発生している可能性があります。

これが進行すると、室内の壁にも亀裂が入ったり、建具に不具合(ドアが閉まらない)等が発生することも考えられます。

ひび割れの調査には、ホームセンターでクラックスケールという器具が数百円で売っていますので、これを活用するとよいでしょう。

外壁にひび割れが発生している。

基礎と同じく外壁のひび割れも重要なポイントです。外壁には湿式(モルタルをぬった形の壁)と乾式(サイディングボードを張った形の壁)の2種類が大きくあります。

湿式の壁

基礎コンクリートと同じく0.1㎜程度のひび割れであればそれほど問題はありませんが、0.3㎜を超えるひび割れであれば、雨水が入り込むなどの不具合が発生するリスクが高まります。

乾式の壁

サイディングボードにひび割れが生じる可能性は少ないですが、ボードとボードの間はコーキングというペースト状の充填物でふさがれています。

このコーキングは10年程度で収縮し、隙間ができてしまいますが、これを放置すると、雨水が入り込むなどの不具合が発生するリスクが高まります。

屋根の破損

屋根は防水の観点からとても重要です。

屋根がずれていたり、ひび割れ・破損があると雨漏りに直結し、内部構造の木部を腐食させる原因となります。

また、雨を輩出する雨どいの破損や接合部のずれもチェックしておきましょう。破損等があれば、内部の不具合に発展している可能性があります。

最後に、軒裏もチェックポイントです。

部材が波打った形に変形していると、そこから雨水による内部腐食などが発生する可能性も高まります。

屋根の調査は登ったりすると危ないので内覧の際は双眼鏡などを持参するのがよいと思います。

次回、内部のチェックポイントに続きます。

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