資格試験の受験勉強において、脱落者が最も出る段階はどこだと思いますか?
答練や模試でなかなか成績が上がらないときでしょうか?
同じ問題を何度も間違えて成長を感じないときでしょうか?
復習に新しい発見がなく、モチベーションが上がらないときでしょうか?
脱落者が最も多いのは、点数を挙げるフェーズや繰り返し復習をするような段階ではないようです。
予備校講師曰く「最初にテキストや講義を一周するところ」です。
つまり、最後まで授業を受けきることができない。テキストを最後まで読むことができないというのが一番の脱落ポイントです。
私の実感としても、同じ意見です。
私はよく中古の受験用教材を購入しますが、多くの本で、テキストであればそれなりの前半部分、問題集では、少し複雑になってきたような部分で書き込みがぱったり止まってしまっているものが多く見受けられます。
予備校に通っていても、独学でも、実は脱落する人の多くは最初の一周さえできないのです。
もしあなたが、ここを突破しているのでしたら、もう大丈夫です。
一番多くの人が脱落する崖を超えています。
この時点で受験競争の中ではもう大きなふるいにはかけられた後です。
- 講義の最後までいる人がどのくらいの割合か
- 復習をきちんとしている人はどのくらいか
- 模試・答練もまじめに受けている人はどのくらいか
- 出願する人はどのくらいか
- 受験会場に来る人はどのくらいか
- 受験会場にいても本気の人はどのくらいか
受験会場に行き、最後まで全力を出し切れる人というのは受験を思い立った人の中で本の一部です。
上記の6つのフェーズで、1割づつ脱落していくとしても、最初の受験勉強を始めた人100に対して本気で受験会場に行く人の割合は約半分です。
予備校で最初に人の多さに面を食らってもそこを心配する必要はありません。
合格率が25%の試験であれば、最初にいる人のうち最後まで本気で残る人は50%、実質的な競争率は高々2倍となります。
合格率〇%というところだけ気にせず、実質的な合格率を考えると、それなりに行けそうな感じに見えるのではないでしょうか。(実際、出願しても受験しない人とか、公表されますけど結構いますよね)
また、正直なところ、高いお金を払っているのに途中で予備校に行かなくなる人はそれなりに多いです。
これは、お金を払ったという行為以上に、できない自分を受け入れて努力し続けるのが非常につらいからではないかと思います。
何十万払っても、それに耐えられないためにあきらめる人は多くいます。
しかし、覚えておいていただきたいのは、成長にはプラトー(停滞する局面)があるということです。
学習し始めの時は、何も知らないところから知識を入れていくため、どんどん伸びていきます。
しかし、その途中で、インプットの量に復習が追い付かなかったり、新しいことを覚えたら前のところを忘れていたりと、成長が停滞する時が来ます。
ここで停滞感を感じてあきらめる人が多いわけです。
しかし、これは勉強を続けていくと、どこかで急に伸びるときがまた訪れます。
資格試験の勉強範囲は、体系的につながりがあり、すべての範囲を網羅した時点で、最初わからなかったところが解決することも多々あります。
まずは、あなたがまだ学習を一周していない段階であきらめようとしているのであれば、一周はしてみてください。必ず知識が体系的につながり、停滞感は抜け出せます。
もし、あなたが学習を一周した後にあきらめようとしているのであれば、多くの人が乗り越えられないところを乗り越えているのにもったいない。と思います。勉強法を自分に合ったものに変える等、変化をつけてみましょう。
もちろん停滞が2年、3年と長引くなど、標準的な学習期間を超えてなお成果が出ないようであれば、受験を見直すほうがいいかもしれません。資格試験は向き不向きがありますし、ほかの資格を目指した方が合格後もよい可能性があります。(受かったけど仕事が向いていなかったということもあります。)
でも3か月成績が伸びないからというので辞めるのはもったいないです。あなたはもう関門を超えているのですから。
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