フランクに理解する不動産鑑定評価基準第6章⑬(個別分析①)

不動産鑑定

やわらかい言葉で不動産鑑定評価基準及び留意事項の6章がつまり何を言っているのかをざっくばらんに、実務的な観点を踏まえながら解説・コメントしています。

(引用符で引かれた項目はすべて国土交通省の不動産鑑定評価基準及び不動産鑑定評価基準運用上の留意事項からの引用となっています。)

第一回はこちら(補足説明等込み)

フランクに理解する不動産鑑定評価基準第6章①
鑑定評価理論を学ぶ上でイメージがつかみにくく、最後まで暗記・理解が難航するのは第6章ではないでしょうか。 この連載では、やわらかい言葉で不動産鑑定評価基準及び留意事項の6章がつまり何を言っているのかをざっくばらんに、実務的な観点を踏まえながら解説・コメントするものです。(全文解説します。)

前回はこちら

フランクに理解する不動産鑑定評価基準第6章⑫(市場分析②)
同一需給圏における市場参加者の属性及び行動同一需給圏における市場参加者の属性及び行動を把握するに当たっては、特に次の事項に留意すべきである。

第2節個別分析

Ⅰ個別分析の意義

不動産の価格は、その不動産の最有効使用を前提として把握される価格を標準として形成されるものであるから、不動産の鑑定評価に当たっては、対象不動産の最有効使用を判定する必要がある。個別分析とは、対象不動産の個別的要因が対象不動産の利用形態と価格形成についてどのような影響力を持っているかを分析してその最有効使用を判定することをいう。

不動産の価格はその不動産の最有効使用を前提とした用途の元決定されます。

よって鑑定評価においては対象不動産の最有効使用を判定することが重要な作業となります。

そして個別分析とは、対象不動産の最有効使用を判定する一連のプロセスを言います。

イメージとしては、ここまでで、一般的要因の分析により、日本全体の不動産の価格に対する影響を分析しました。ここで不動産に関するトレンドが把握されます。

次に地域分析により、一般的要因の偏在性に基づく対象不動産の存する地域の地域要因が把握されました。ここまでで、地域の価格水準がわかったわけです。

そしてここ、個別分析では、地域の価格水準の中で、対象不動産の個別性を反映し、対象不動産そのものの価格を把握するということになります。

Ⅱ個別分析の適用

1.個別的要因の分析上の留意点

個別的要因は、対象不動産の市場価値を個別的に形成しているものであるため、個別的要因の分析においては、対象不動産に係る典型的な需要者がどのような個別的要因に着目して行動し、対象不動産と代替、競争等の関係にある不動産と比べた優劣及び競争力の程度をどのように評価しているかを的確に把握することが重要である。また、個別的要因の分析結果は、鑑定評価の手法の適用、試算価格又は試算賃料の調整等における各種の判断においても反映すべきである。

ここでは、市場分析の考え方が登場します。

対象不動産の個別的要因も、対象不動産に係る典型的な需要者がどのような価格形成要因を重視するかという評価軸が必要となります。

繰り返しになりますが、おなじ地積規模という個別的要因でも、典型的な需要者の属性やその考える利用形態の違いによっては、プラスにもマイナスにも働くことになります。

そして、その影響を判断するためには、代替競争関係にある不動産との比較を行う必要があります。

単にその物件だけを見ていても、どのくらいの影響があるのかということはわからないのです。

類似の事例等をもとに、こういう要因はこのような影響がある。と分析をしていくほかありません。

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